SSブログ

円安は日本の財政健全化を後押しする [政治・時事]

 ニューズウイーク日本語版
 https://www.newsweekjapan.jp/murakami/2023/09/post-31.php
***************************
 円安は「衰退日本の象徴」と強調するメディアもあるが、2022年以降の通貨安は日本経済全体にとって、依然としてプラスの影響が明確だろう。
 円安は「衰退日本の象徴」というよりは、途上にある日本経済の正常化を後押しする、最後の一押しであると位置付けられる。

 「日本円の価値(購買力)」の低下である点を強調するメディアは、円安が日本衰退の象徴であるとの考えから、「円の実力を高めるのが望ましい」などと主張する。
 だが、超円高が訪れた1990年代から長年デフレと慢性的な低成長に苦しんだ時と比べれば、通貨が安い現在の方が、日本経済全体は好調だし安定する。

 2022年度も財政赤字はGDP比約3%減少したと試算されるが、財政収支の改善は、円安が進み経済活動が安定して、名目経済成長率の拡大が続き税収が増えたことで、多くの部分が説明できる。
 つまり、円安は財政赤字を縮小させて、公的債務の状況を安定させているのが実情である。一部論者が懸念する、「円安とインフレの悪循環」が、日本の財政状況を悪化させるというのは的外れな懸念だろう。

 再び円高が到来する、あるいは岸田政権が性急に増税を始めれば、脱デフレが頓挫して日本の税収増が止まる。そうなれば、改善していた財政収支は再び悪化し始める可能性が高い。日本の公的債務の状況を懸念する論者は、円安ではなく「円高への反転」を心配した方が良い。

************************
 私もこの方の意見には賛同する。
 円高は国の経済にはマイナスである事は明白だ。
 近年の中国がこれほど躍進できたのは、未開の広大な市場があった事や労働対価が安かった事、中国政府の政策もプラスしたのだろうが、人民元が国際的に安かった事が最も大きかったのではないだろうか。
 円高時には日本の製造業はこぞって中国に移転し、技術も一緒に売り渡してしまった。
 しかし今では人民元も上昇したため、中国製品といえど、それほど安くは買えなくなってきている。
 今も米国の通貨は相変わらず強いので、中国は大量にアメリカに輸出を続けている。

 欧州のドイツは、通貨を安くすることで躍進した。
 つまりドイツマルクを捨ててユーロに通貨を統一した事で、結果としてなのか目的だったのか、通貨の国際的な価値が暴落した。
 おかげでドイツ製品の輸出競争力は強くなり、ドイツ経済を躍進させたのだ。

 参考: https://www3.nhk.or.jp/news/special/german-election-2017/german-strength/

 ドイツ経済の回復.JPG

 ドイツが通貨マルクを使っていた時には、日本人が気軽にドイツ車は買えなかった。
 今では国産に近い価格でドイツ車を買うことが出来るのは、円高もあるがユーロ統一通貨が最も大きな要因と思う。
 

nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。