SSブログ
サイエンス ブログトップ
前の10件 | -

ウイルス感染がパーキンソン病やアルツハイマー病などの発症リスクを高める [サイエンス]

 ニューズウイーク日本語版
 https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/04/post-101358.php
***************************
 研究チームは、6つの神経変性疾患のうちのいずれかに罹患した3万5035人といずれにも罹患していない30万9154人を比較した。

 ウイルス性脳炎の既往症がある人はアルツハイマーを発症する確率が30.72倍高かった。
 ウイルス性脳症の症例406件のうち、約5.9%に当たる24件でアルツハイマー病を発症している。
 インフルエンザウイルスとアルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、認知症、パーキンソン病、脳血管性認知症にも有意な関連性があった。
 腸管感染症はアルツハイマー病や認知症と有意な関連性があり、水痘・帯状疱疹ウイルスは多発性硬化症や脳血管性認知症と有意な関連性が認められた。

 インフルエンザウイルスや水痘・帯状疱疹ウイルスなど、一部のウイルスにはすでにワクチンがある。
 研究論文では、「ワクチンは疾病をすべて予防するものではないが、入院率を大幅に低下させることがわかっている。
 ワクチン接種によって神経変性疾患の発症リスクをある程度軽減できるかもしれない」と述べている。

 ※ 詳しい内容は、ニューズウイーク日本語版HPにて・・・
*************************
 入院するほどのコロナウイルス感染症が、ひどい倦怠感や頭痛、集中力の低下、睡眠障害などの人の脳に影響を与える事は、日本国内でも知られている。
 同じ様に、ウイルス性疾患はこれまでも、脳にダメージを与えており、アルツハイマーや認知症、パーキンソン病を引き起こしていたかもしれない。
 やはり、「風邪は万病の元」という昔の人の格言は、正しかったのだ。
 若い人も自分の体力を過信ぜず、コロナなどのウイルス性疾患の予防を大切にして、将来を健康に生きる様に前向きに考えた方が良い。

koronanokouisyou.JPG


nice!(0)  コメント(0) 

「産業革命以来の大変革」は間近──電力会社が挑戦する「水素社会」 [サイエンス]

 ニューズウイーク日本語版
 https://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2023/03/post-101182.php
************************
 今も石油、天然ガス、石炭が世界の1次エネルギー消費の77%超を占めているが、世界的な潮流となった脱炭素の流れはもはや止められない。

 太陽光や風力などの自然エネルギーは再生可能だが、気候に左右されるため供給が安定しない。
 そこがネックになっているが、この問題を解決するエネルギー貯蔵技術(「グリーン水素」)が話題だ。

 米エネルギー省(DOE)は今後10年をめどに水素を価格競争力のある新エネルギーに仕立てる計画で研究開発を後押ししている。
 アメリカで生産されている水素は年間1000万トンで、米国内には2500キロ以上に及ぶ水素パイプラインが整備されていて、ほぼ全ての州に水素の製造施設がある。

 カリフォルニア州とニューヨーク州でも水素燃料電池を搭載した長距離トラックや宅配トラックの実証試験が行われている。
 アメリカでは水素を燃料とするフォークリフトやバスの導入も進み、既に多くの州で水素で走るさまざまな車の実証試験が実施され、本格的な実用化に向けデータが蓄積されている。

 ハイグリッド・プロジェクトのような実証事業は今後も全米各地で行われ、グリーン水素の安全性やコスト効率が検証されるとともに普及に向けた技術開発も進むだろう。

**************************
 日本も、水素燃料については、色々と戦略をたてているようです。

 参考: 資源エネルギー庁のhpから
 次世代エネルギー「水素」、そもそもどうやってつくる?
 https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/suiso_tukurikata.html

 guri-nnsuiso.JPG

 参考: 世界で「グリーン水素」の黄金時代が到来か? 政策と技術の融合で「非現実」から「現実」へ
 https://news.yahoo.co.jp/articles/eddc9779de9a28145d86922a0c9002881a258dd8


 話はちょっと違うけど・・・・
 お馬鹿な一部の日本人は、ガソリン車を電気自動車に買い替えたり、ストローを紙製にしたり、コンビニのプラスチック袋を廃止したりすると、環境悪化を止められるなんて簡単に思って居るようだ。

 参考:https://kinyu-navi.jp/economicnews/economicnews80.html

 日本人の電気自動車のイメージ、認識は?

 電気自動車 イメージ.JPG

 参考: 電気自動車は本当にエコ?二酸化炭素排出量はどのくらい?
 https://earthene.com/media/695

 電気自動車がライフサイクルにおいてどのくらいの二酸化炭素を排出しているかについては、ライフサイクルアセスメントを用いて算定することができます。
 蓄電池の製造時と廃棄時に二酸化炭素が大量に発生することが、特に問題視されています
 トヨタ自動車はFCVのMIRAIとガソリン車、ハイブリッド車のライフサイクルアセスメントを実施しています。
 製造時の段階ではFCVの方が二酸化炭素排出量が多かったものの、走行段階ではガソリン車やハイブリッド車と比較するとFCVの方が二酸化炭素排出量が少ないという結果になりました。

 ライフサイクルghg.JPG



 参考: フォーラム>レジ袋有料化、どう思う?
 https://www.asahi.com/opinion/forum/117/

 レジ袋が環境を悪化させるのではなく、レジ袋に入れたゴミを不法投棄する人が居るのが問題である。
 人間の行いが悪いのに、それをレジ袋に転嫁しているだけ。
 普通の家庭の賢い主婦は、レジ袋をゴミ出しの袋として有効活用してきたが、結局レジ袋が有料化された為に、別に廃却用のゴミ袋を買う方が安いので、そうする様になった。
 喜んだのは、お店だけです。
 そのへんで不法投棄する人は、レジで5円くらい払ってでも、レジ袋を使ってその辺にゴミを捨てるだろう。
 人間の道徳が問題なんだよね、環境問題は。

****************************
nice!(0)  コメント(0) 

Open AIが「GPT-4」発表──マルチモーダル化、文章・画像を併用した質問に対応 [サイエンス]

 ニューズウイーク日本語版
 https://www.newsweekjapan.jp/stories/technology/2023/03/open-aigpt-4.php
**************************
 まずは有料サービス「ChatGPT Plus」の利用者や、API経由で開発者向けに提供する。
 
 デモ動画: https://twitter.com/i/status/1635687373060317185

 GPT-4はマルチモーダル化も果たした。
 そのため画像と文章を併用した難しい質問も扱える。
 例えば画像を入力した上で「この画像は何が面白い?」と質問すると回答する。
 前バージョンはテキストのみに対応。今後、動画、音声といったコンテンツへの対応が期待される。

 またGPT-4は「許可されないコンテンツの生成に対応してしまう可能性」がGPT-3.5と比較して82%低く、「医療や自傷行為」といったセンシティブな内容を含むリクエストにOpenAIのポリシーに則して回答する確率は29%増えたという。

********************
 最近流行りの、チャットGTPってどうなんでしょう???
 余り興味がわかないので、突っ込んでいません。
 結局は、知識データベースを組み合わせて文章等を構築するんでしょうか?。
 個人的には、「人工知能」なんて偉そうで、なんだか”おこがましくて”好きになれません。

 そういえば、30年以上前の日本国内のパソコン通信では、「人口無能 くるみちゃん」ってプログラムが有りました。
 聞くところに寄ると、基本的な構造は「自己学習機能」を持った辞書データベースで、なにか質問をすると、辞書の中から質問に適した内容を探し出して、会話の様に構成し答えるように成っていたらしいです。
 会話が途切れると、辞書の中から自分の得意分野に関する質問を、会話の相手に投げかけてくるなど、とても良くできていた様でした。
 基本となる辞書は最初はまっさらなのですが、会話を繰り返していくうちに、例えば「パソコン」に知見の高い人が相手で話を繰り返すと、「自己学習機能」が働いてその方向に強い辞書に自己学習していくので、「人工無脳」にも個性が出てくるそうです。

 過去のパソコン通信の時代に存在したソフトなのですが、これをパソコン通信のサーバーに仕込んでおくと、チャットの相手は気が付かないで、人だと思って話し込んでしまったなんて話もありました。
 そう考えてみると、当時の日本のパソコンの文化は結構進んでいたのだなぁ・・と感慨深いですね。

 人工無能: https://w.atwiki.jp/munou/pages/1.html

 人工無能.JPG

 ゲームの世界でいうと、セガサターンの「人面魚」も面白かった。

 動画; 人面魚
 https://youtu.be/Mh4NwAIZYdQ





 



nice!(0)  コメント(0) 

老化した細胞 取り除いてみると… 若返りが可能に?老化研究の最前線 [サイエンス]

 NHK報道
 https://www3.nhk.or.jp/news/special/sci_cul/2022/12/special/1223/
***************************
 老化によって起きる体の機能の低下やさまざまな症状には、実は「老化細胞」が関わっています。
 老化細胞からは炎症を引き起こす物質が出され、体の機能の低下や、さまざまな病気につながっていることが分かっています。

 老化細胞は本来、体にとっては不要な細胞ですが、体から異物を排除する免疫によって排除されていくはずです。
 しかし、一部は排除されずに体に残り続け、年齢を重ねるにつれて体内に蓄積していきます。
 老化細胞がたくさん蓄積してくると、その分、炎症を引き起こす物質も多くなり、老化現象につながると考えられているのです。
 東京大学の研究グループは、この老化細胞を取り除くことにマウスの実験で成功しました。

 老化細胞は細胞の中が酸性になっていますが、中西さんたちは「GLS1」という酵素を使って中性に戻すことで、生き続けているようだということを突き止めました。
 そこで、この酵素の働きを邪魔する「GLS1阻害剤」という物質を投与したのです。

 結果、老化細胞から出される、炎症を引き起こすたんぱく質「インターロイキン6」も減少していました。
 マウスの実験結果は、人に当てはめると、70代相当だった体の機能が40代相当にまで改善したのと同じだということです。
***************************

 この技術が早急に確立され、私が老化で死ぬ前に人に投与できるようになることを祈りますが、多分、我々の次の世代では実用化されるかもしれません。
 そうすると、人生がもっと伸びて150年くらいになるかもしれません。
 でも、年金の受給は120歳からなんてことになるのでしょう。
 なんか、笑いがこみ上げてきますね。


 
nice!(0)  コメント(0) 

「アミロイド斑に伴う腫れがアルツハイマー病の真の原因」との研究結果 [サイエンス]

 ニューズウイーク日本語版
 https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2022/12/post-100447.php
*********************************
 米イェール大学の研究チームは、アルツハイマー病のモデルマウスを用いて、アミロイド斑に伴う腫れがアルツハイマー病の真の原因である可能性を明らかにした。

 アミロイド斑が形成されるごとに、アミロイド斑の近くで、脳の神経細胞をつなぐ軸索に沿って球状の腫れが蓄積する。
 この腫れは、細胞内の老廃物を消化・分解する細胞小器官「リソソーム」が徐々に蓄積することによって引き起こされる。
 蓄積したリソソームには、タンパク質の一種「PLD3」が多く含まれていることがわかった。

 アルツハイマー病に似た症状のあるマウスの神経細胞から「PLD3」を除去する遺伝子治療を行ったところ、軸索の腫れは劇的に減少し、軸索の電気的伝導が正常になり、軸索でつながる脳領域の神経細胞の機能が改善した。

 研究チームは「『PLD3』がアルツハイマー病のリスクを診断するバイオマーカーとなったり、将来の治療法での標的になりうる」と考察。
 『PLD3』やリソソームを制御する他の分子を標的にすることで、軸索の電気的伝導の破壊を避けられるかもしれないと述べている。

*************************
 私の年になると、癌とアルツハイマーはとても怖い疾患です。
 近年、癌やアルツハイマーに関する、新しい発見や治療法が次々と発表されています。
 私が危ない状況になる前に、それらの病気が克服されることを願っています。


nice!(0)  コメント(0) 

食の革命 10年後私たちは何を食べている? [サイエンス]

 NHK BS1スペシャルと言う番組で、未来の食品に関する番組を放映していました。
 https://www.nhk.jp/p/bs1sp/ts/YMKV7LM62W/episode/te/LP9NM92V31/
 
 牛の細胞を使った、牛乳の生産を開発している企業や、魚の幹細胞から代替魚肉等を取材していました。
 また、自動食品製造機には未来を感じました。
 ジャガイモ、ひよこ豆、えんどう豆などのたんぱく質の混合物が入ったカートリッジと、3Dプリンターで構成されており、スマホで操作してハンバーガーを自動で製造する様子を見ていると、当に未来の食品製造機でした。

 参考: 3Dプリント食品のスタートアップが米国内の大学で3Dフードプリンタの試験運用を開始
 https://idarts.co.jp/3dp/3d-food-printer-robot-chef-savoreat/

 他にも、人造魚肉とでんぷんを練ってボールにして粉をまぶして揚げた食品の試食など。

 しかし最も驚いたのは、空気からアンモニアを生成し、それを材料に微生物を使ってタンパク質をつくる技術です。
 砂漠でもどこでも、少しのミネラルと水、そしてエネルギーさえあれば人造肉は無限に作れる様になりつつあるそうです。

 参考; わずか4日で製造できる 空気からつくる代替肉「エア・ミート」
 https://eleminist.com/article/2078

 参考; 空気が原料のプロテイン「Air Protein」が登場
 https://gigazine.net/news/20191123-air-protein/


***********************************
 世界は温暖化と人口爆発にどう対応するのかが大きな課題のようです。
 人口爆発を抑止するためには、出産制限が最も正しいと個人的には思いますけど、それもままならないんでしょう。

 参考; 映画COM 「ソイレント グリーン」 
 https://eiga.com/movie/46263/

SOIRENTOGURI-N.jfif

 主人公はソイレント・グリーンの秘密を明かされ愕然とする。
 新製品のソイレント・グリーンは人肉だった。



nice!(0)  コメント(0) 

『ラーゲリより愛を込めて』 二宮和也演じる主人公が、ソ連兵への抵抗の先にみた希望の光 [サイエンス]

 ニューズウイーク日本語版
 https://www.newsweekjapan.jp/stories/culture/2022/12/post-100288.php
***********************************
 ロシアによる日本人のシベリア抑留がテーマの映画、「ラーゲリより愛を込めて」の舞台でもあるハバロフスク出身の小原ブラスが見た戦争・憎しみ・希望

 過酷な環境下での終わりの見えない労働。耐え切れず命を落としていく仲間。
 誰もが絶望に陥るなかで「ダモイ(家に帰る)」を信じて生きる山本幡男(はたお)と、彼を待ち続ける妻モジミの愛の物語。

 ソ連の戦死者数は1450万人と、ドイツの285万人、日本の230万人を凌駕して世界最多だったといわれる。
 それだけの命を奪った戦争で、やり場のない怒りを敵側についていた国の人に向けて当然だというふうに、日本人捕虜に憎しみを向けたソ連兵もいたのではないか。
 戦争は人から理性を奪うのだ。

**************************
 このロシア育ちの寄稿者の考えは、根本的な部分で間違っている。
 
 太平洋戦争当時、日本とロシアは不可侵条約を結んでおり、ポツダム宣言受諾後にロシアが条約を勝手に破棄し、突然日本軍に戦いを挑んだだけで、卑怯な行為により日本軍を連れ去って強制労働をさせただけである。
 だから、戦死者数1450万人という数字に日本人は全く関与していない。
 それは主にナチスドイツとの戦いと、周辺諸国をロシアが侵略した時の戦闘によるものであって、日本は全く関係ない。

 この記事では、日本とロシアの戦闘により沢山のロシア人が死亡し、その恨みがシベリア抑留につかがったと書かれているが、完全に嘘である。
 ニューズウイークがこの様な寄稿文を乗せる事は、西洋人によるいかにも東洋人を貶める差別であり、歴史を歪曲する行為である。



nice!(0)  コメント(0) 

「驚異的かつ前例ない」宇宙で発電しマイクロ波で地上へ送電...折り紙に着想のプロジェクト、試作機打ち上げ [サイエンス]

 ニューズウイーク日本語版
 https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2022/12/post-100266.php
***************************
宇宙太陽光発電.jpg

 宇宙空間で効率良くソーラー発電を行い、得られた電力をマイクロ波の形で地上に届ける技術の研究が進んでいる。

 地上でのソーラー発電は、曇りや雨などの天候に出力が左右されやすいほか、夜間はほぼ発電ができない。
 雲を突き抜けた宇宙空間でソーラー発電、得られた電力はマイクロ波に変換して地球にワイヤレス送電する。
 地上側では受信施設があれば電力を得られるため、送電網から切り離された遠隔地への送電手段としても期待されている。
***************************
 こんな技術が現実に成れば、原子力も火力の発電も不要になりそうですね。
 また、地上の太陽電池パネルで発電した電力や、集熱装置のエネルギーで人口光合成や水素製造を行う技術も開発されてきており、多種多様なエネルギー戦略が進められることに期待しています。
 ゼロエミッションなんて嘘ばかりの電気自動車に、無駄なお金を集中させるより、人口燃料の開発にその金を注いでほしい。

 人工光合成.jpg

 参考:誰が得をするのか?「EV推進の罠「脱炭素」政策の嘘」を読んでわかったこと
 https://forzastyle.com/articles/-/63574

 参考: サハラ砂漠全体をソーラーパネルで覆い尽くすと何が起こるのか?
 https://gigazine.net/news/20210713-sahara-solar-panel/

 参考: EU議会の決定に激震!ポルシェが力を入れている夢の合成燃料「eフューエル」に未来はあるか?
 https://www.gaisha-oh.com/soken/eu-2035/




nice!(0)  コメント(0) 

オスだけ殺すタンパク質「Oscar(オス狩る)」のメカニズムが解明される [サイエンス]

 ニューズウイーク日本語版
 https://www.newsweekjapan.jp/akane/2022/11/post-45.php
***********************:
 東大大学院農学生命科学研究科の勝間進教授らの研究チームは、オスだけを狙って殺すタンパク質を同定し、メカニズムを解明したと発表しました。
 「Oscar(オス狩る)」と名付けられたこのタンパク質は、昆虫の体内でよく見られる共生細菌のボルバキアが持つものです。

 ボルバキアは65%以上の昆虫種に感染している共生細菌で、宿主の卵巣にはほぼ確実に存在しています。
 ミトコンドリアのように母から子に伝わる性質を持つため、ボルバキアが次世代に子孫を伝えるためにはメスに感染しなければなりません。

 ボルバキアが行う宿主の性・生殖操作は、次の通りです。

 ① 細胞質不和合:感染していないメスの繁殖を感染したオスが妨害する
 ② 単為生殖:メスがオスなしで子孫を産めるようにする
 ③ 性転換:遺伝的にオスである宿主をメスに変える
 ④ オス殺し:オスの卵のみ発生初期に殺し、メスだけが生まれるようにする

 ダンゴムシでボルバキアによる性転換が発見されています。
 ボルバキアに感染したダンゴムシのオスは、遺伝子的(遺伝子型)にはオスのままで、見た目(表現型)は完全なメスになります。
 ボルバキアの繁殖に貢献できないオスをメス化することによって、ボルバキアの繁殖を効率的にすると考えられています。

**************************
 動物の性って、いがいと揺れ動いているんですね。
 人間だけが、ゆるぎがない性である必要は無いのですね。

 ちょっと前に、生殖能力をなくしたオスの蚊を繁殖させてばらまき、蚊を駆除するなんて事がTVで放映されていましたが、ボルバキアを利用した方法らしいですね。
 個人的には、ニンゲンの手で自然の摂理を変えるのには、賛成しかねます。


 borubakia.jpg


nice!(0)  コメント(0) 

「知性を持っていた?」もし恐竜が絶滅していなかったらどうなっていたのか [サイエンス]

 ニューズウイーク日本語版
 https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2022/11/post-100215.php
***********************
 6600万年前に小惑星が地球に衝突して大量の塵が発生し、これらが大気中に漂うことで空が暗くなり、植物が光合成をしなくなって激減。食物連鎖は崩壊し、やがて恐竜を含め、多くの動物が絶滅したと考えられている。

 地球と小惑星との衝突が回避され、恐竜が生き残ったとしたら、どうなっていただろうか。
 1980年代、カナダの古生物学者デイル・ラッセル教授は「肉食恐竜が絶滅せずに進化し、道具を使える知性を持つようになっていたとしたら」という思考実験を行い、知的生命体となった「恐竜人間(ディノサウロイド)」を提唱した。

 その「ディノサウロイド」説に対し、英バース大学のロングリッチ博士は、「生物の進化には一定の方向性がある」とする「定向進化」を根拠に、「『ディノサウロイド』は不可能ではないが、可能性は低い」との見解を示す。
 恐竜は進化を繰り返して巨大化する一方、その脳は比較的小さなままであった。
 「地球と小惑星の衝突がなかったら、長い首を持つ巨大な草食恐竜やティラノサウルスのような大型肉食恐竜がまだ生息していただろう」とする一方、「これらの恐竜の脳はわずかに大きく進化していたかもしれないが、知能が進化したことを示す証拠はほとんどない」と主張した。

************************
 このテーマは、1979年に作家の豊田有恒氏により「ダイノサウルス作戦」と言うSF小説で提唱されている。
 タイムスリップと平行宇宙、そしてディノサウロイドをテーマにした内容だ。
 円盤型タイムマシンで白亜紀にやってきていた、進化したドロマエオサウルスと人間が出会い、一種の友情みたいな物を育む物語だった。
 彼ら恐竜は進化し、知能を持ち、タイムマシンで過去を変えるためにやってきていた。
 小説では、恐竜が滅んだ原因が衝撃的で面白かったのを思い出す。
 有名な小説なので、図書館にも有ると思います。
 読んだことのない方にはおすすめします。


 現実的に考えると、恐竜が闊歩した時代は酸素が薄く二酸化炭素が多かった。
 呼吸器が横隔膜によるシステムであり、酸素を取り込む性能が劣った動物は、ネズミレベルにしか成長できなかった。

横隔膜呼吸システム.JPG

 恐竜は「気嚢システム」を持っていたため、空気を効率的に循環させることが出来たので、酸素の取り込み性能が高く、その為に体を大きくすることが出来た。
 現代の鳥類は恐竜の子孫なので、同じ「気嚢システム」を持っており、大量の酸素を胸の筋肉に供給できる為、強く羽ばたいて空を飛ぶことができる。

気嚢システム.JPG

 恐竜が滅んだ後、地球の大気中の酸素が急激に増えて、動物が大きくなったと同時に、酸素を大量に使う脳も大きくすることが出来たのではないか?と、私は思っている。

 恐竜が滅ばないうちに酸素が増えていたら、ディノサウロイドもあり得たかもしれない。
 
 ダイノサウルス作戦.JPG


nice!(0)  コメント(0) 
前の10件 | - サイエンス ブログトップ