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海王星の輪がくっきり、ウェッブ望遠鏡の新画像 [サイエンス]

 CNNニュース
 https://www.cnn.co.jp/fringe/35193640.html
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 米航空宇宙局(NASA)は21日、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が捉えた海王星の新たな画像を公開した。

海王星の画像.JPG

 ウェッブの画像にはくっきり見える細い輪に加え、より薄い塵の帯も写っている。
 NASAのボイジャー2号が1989年のフライバイ(接近通過)で海王星の輪を初めて撮影して以来、確認されていなかった輪も見える。


 https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2022/10/post-99796.php

 海王星が赤外線で観測されたのは今回が初めてだ。
 海王星は可視画像では大気中のメタンによって青く見えるが、波長帯0.6~5ミクロンの近赤外線で撮影する「NIRCam」では、メタンが赤色光や赤外線を吸収するため、青く見えない。
 白っぽく映り、上層雲がある領域を除いてかなり暗くなる。

 メタンの氷の結晶でできた上層雲は、メタンガスに吸収される前に太陽光を反射し、明るい線や点となって目立つ。
 観測画像では、海王星の赤道を囲む細く明るい線がみられた。
 これは、風や嵐を引き起こす大気循環の視覚的特徴かもしれない。
 大気が下降して温められることで、周りの冷たい大気よりも赤外線でより強く光るというわけだ。

  左上に光っているのは、衛星トリトン

 衛星トリトン.JPG

 海王星で最大の衛星トリトンは明るく光り、周囲には「回析スパイク」と呼ばれる放射状に光の筋がみられる。
 近赤外線ではメタンの吸収によって海王星の大気が暗くなる一方、窒素とメタンの氷で覆われたトリトンは太陽光の平均70%を反射するため、海王星よりも明るく光るという。

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 海王星って、我が家の30CM望遠鏡でも、中々見えないほどの天体です。

 国立天文台の50CMカセグレン望遠鏡を使った撮影画像

 国立天文台_海王星.JPG

 元々ジェームズウエッブ望遠鏡はディープスペース向けに特化した構造、性能で、赤外線を捉える構造のはずですが、それでも、宇宙規模では近距離にある海王星が、こんなに鮮明に見えるなんて驚きです。 

 ウィキペディアより
 海王星は組成が類似し直径がやや大きい天王星の質量(地球の15倍)よりもわずかに大きい。
 164.8年かけて公転しており、太陽からは平均30.1 au(約45億 km)離れている。

 まだまだ、観測は始まったばかりであるのに、ジェムズ・ウエッブ宇宙望遠鏡の驚くべき鮮明な画像が、刻々と報告されている。
 美しいだけでなく、とても興味深い画像がこれから沢山公開される事に、少し興奮を覚えるほどです。
 今後の観測技術、手法の進化により、本来の性能が発揮されたときの映像に、かなり期待しています。

002ジェームズウエッブ画像.JPG

 何かと非難する人の多い米国やEUだが、こんな事をやってくれて嬉しい、正直に拍手を送りたい。
 
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