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ウクライナ避難民だけ優遇?──難民支援の「ダブルスタンダード」の不都合な現実 [21世紀のホロコースト]

 ニューズウイーク日本語版
 https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2022/12/post-100469_2.php
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 ウクライナで続く戦争を受け、欧州の主要援助国はウクライナからの避難民の支援に大きく力を傾けている。
 
 欧州各国では、台頭する極右政党(アラブ地域やアフリカからの移民に反対する一方、宗教・人種的親和性からウクライナ避難民を歓迎しているとみられる)が、地域内の政治的思惑に強い影響を与えるようになった。
 こうした新たな政治的圧力にさらされるなか、多くの国の政府が対外援助を削り、国内向け支出を増額している。

 デンマークでは、シリア支援に約束した5000万クローネ(約9億7000万円)、マリに援助するはずだった7000万クローネ(約13億6000万円)、バングラデシュ向けだった1億クローネ(約19億5000万円)がウクライナ人支援に回されている。
 同国は厳しい移民政策により、シリア難民に故国の「安全地帯」への帰還を促し、広く批判されていた。
 ところが、ウクライナ避難民の受け入れに対しては、政策を即座に転換した。
 
 スエーデン国内では、右派で反移民的な「スウェーデン民主党」が閣外協力する新政権が、難民支援を10億ドル以上削減した。
 そまた、入国したウクライナ避難民のため、対外援助から45億クローナ(約590億円)以上を振り向けた。


 ウクライナ戦争の影響で原油価格が高騰するなか、北欧の産油国ノルウェーは石油輸出で記録的収益を得ている。
 それでも23年度予算案で、ODA(政府開発援助)拠出額の国民総所得(GNI)比を現行の1%から0.75%に引き下げる方針を掲げた。

 イギリスは21年に、ODA拠出額の対GNI比をそれまでの0.7%から、一時的に0.5%に引き下げることを決定した。
 ODA削減を決めた当時、英財務相だったリシ・スナクは今や首相として、対外援助資金の国内への振り向けをさらに進めている。
 削減分の大部分はウクライナ避難民の受け入れに使われている。
 イギリスの援助削減は、アフリカなどに「破壊的な打撃」を与えていると、トニー・ブレア元英首相はオブザーバー紙で指摘した。

  最も貧しく、最も紛争が多発する地域で援助を切実に必要とする人は計3億人以上にのぼり、その半数を子供が占める。
 援助削減と併せて、気候変動の影響やウクライナ戦争に起因する物価高騰で、弱者の生活環境はさらに悪化している。
 活動家が声をそろえるように、ウクライナの人々には可能な限りの手段で力になるべきだ。
 だがそのツケを、別の地域の最貧困層が支払うことになってはならない。

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 欧州のダブルスタンダードは、今に始まったことではない。
 例えば今回のウクライナ危機が、もし日本だったら、ロシアが日本へ進行したら、欧州の対応は全く違ったものだろうと言われている。
 今回の支援相手は同色人種のウクライナであり、戦争の結果も欧州に大きく影響するから支援を行っているだけなのだ。

 台湾有事が発生しても、イギリスを除いて、ヨーロッパ人は何も対応しないだろう。
 欧州にとっては、台湾より中國との商売が壱な優先される。
 例えば、ドイツ政府が株式の大部分を持つフォルクスワーゲンの販売台数は、半分が中国向けだ。
 なので、絶対に中国とは喧嘩はしない。

 アジア人に対する差別意識も有るだろうが、欧州の人間にとっては、日本や韓国、台湾は輸出や経済に関してはライバルであり、支援する対象ではない。
 ヨーロッパ人は、度の国もアジアといえば中国の経済にしか興味がない。

 日本人の中では、そんな欧州の人達の差別意識を知る人は少ない。

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 個人的に以下の様な経験がある。

 若い頃、仕事でルフトハンザのビジネスクラスで一人、ドイツ経由でイギリスに出張にでかけたことが有る。
 その時、私の席に置かれていたヘッドフォーンは音が出なかった。
 長い飛行時間中、映画や音楽が楽しめないので、中年の女性キャビンアテンダントへ、その旨を何度も伝えたが、適当にあしらわれて相手にしてくれなかった。

 それを見ていた隣に座っていた、欧州人らしい中年ビジネスマンがそのキャビンアテンダントを呼び止め、強く抗議してくれた。
 意地悪な女性アテンダントは、びっくりして慌ててヘッドフォーンを交換してくれた。
 結果、私は退屈な飛行時間を過ごさなくて済んだ。
 若い頃の私は童顔だったので、子供だと思われたのかもしれないが、ドイツ人女性のアジア人差別を、肌で感じた時だった。
 それから、私はドイツ人女性を嫌いになった。

 また、こんな事もあった。
 私の職場に、システムエンジニアとして、若いドイツ人女性が2週間ほど滞在したことが有る。
 彼女は、最初の挨拶時に英語で、「英語の分かる人は少ないと思うけど」と前置きして挨拶をしたのだった。
 いや、それくらいは判るよ、日本人でもと思った。
 その後の2週間、彼女はつまらなそうに、面白くなさそうに、めんどくさそうに仕事らしき事を済ませ、自国に帰っていった。
 日本人とは、いかにも関わりたくないという態度で、普段は全く我々と会話しようとはしなかった。




 



 

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