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「敵は炭素」 我々はどう戦うべきか トヨタ チーフ・サイエンティストの見解 [電気自動車の闇]

トヨタイムズホームページより
https://toyotatimes.jp/insidetoyota/172.html

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 トヨタの先端AI研究機関、TRI(Toyota Research Institute)のギル・プラットCEOだが、「チーフ・サイエンティスト 兼 エグゼクティブフェロー」、豊田中央研究所では「エグゼクティブアドバイザー」を務めるなど、グローバルにグループの研究活動を指揮する役割を担い、科学的見地からトヨタのカーボンニュートラルに向けた取り組みへの助言や外部への理解活動を行っている。

 ********* 電動車を愛する彼の考え *********
 一科学者として私は、多くの自然の摂理や人類が構築してきたシステムと同様に、気候変動を防ぐためには、BEV一辺倒よりも多様な電動ドライブトレーンを提供する方が効果的だと考えます。

 第一に、バッテリーの製造には多くのコストがかかり、希少な天然資源を使用する上に、製造過程で大量のCO2を発生させています。

 私はテスラ モデルXを愛用していますが、このクルマで米国の平均的な通勤距離である30マイル(約48km)を運転し、毎晩充電することは、本来多くのCO2削減の可能性を有する300マイル(約480km)を超える航続距離を持つバッテリーの、そのほとんどを無駄にしていることになります。

 テスラ車で遠出をすることもあります、しかし、ほとんどの場合、(編集部注:セルの集合体でできている)バッテリーの90%は役割を果たしておらず、HEVやPHEVなどの他の電動車両で活躍した方がはるかに多くのCO2を削減できるのです。

 生産したバッテリーを最大限有効活用するには、それらを賢く配分することが重要になります。
 私のモデルXのように、長距離走行が可能なBEVにすべてのバッテリーを集約するのではなく、HEVやPHEVなどの「適切なサイズ」の電動車に多く分散させることを意味します。

 カーボンニュートラルを実現するためには、Reduce(削減)、Reuse(再利用)、Recycle(再資源化)という3Rのすべてに配慮する必要があります。

 世界中の政府が「すべての自動車をBEVにする」という狭い解決策を提示することは間違いです。
 敵は炭素であり、内燃機関ではありません。
 今後しばらくの間、世界の多くの地域では、PHEVやHEVは、ライフサイクル全体でBEVと同等かそれ以下のCO2排出量になると考えられています。

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 現在、トヨタが発売しているヤリスですが、あまりにも燃費が良いため、実質的には国内で発売している電気自動車より、ライフサイクル全体で考えると、CO2の排出量は少ないと言う試算も有ります。
 BEV(電気自動車)が絶対的に正解だという、EUの考え方には賛成していません。
 世界の社労のすべてをEVかするには、発電や充電インフラを世界中に作る必要がありますが、石炭やガス発電などの化石燃料を使った発電では意味がありません。
 原子力発電は事故の問題や放射能廃棄物をどうするのか、未だはっきりしていません。
 自動車販売台数の予測値では、2030年には1億台ほどの車両が、毎年販売されると言われています。
 1億台分のバッテリーの製造、電力の発電、バッテリーの廃棄等はどうするんでしょう?。

世界の自動車販売台数予測.JPG

 やはり、超高効率の内燃機関と、電動化技術の融合により、実質的にCO2を削減したほうが、最終的には良い結果を生むと思われます。
 まあ、ヨーロッパ各国はどうぞ電動車一直線で行ってください。
 中国は、大規模ソーラー発電と原子力発電、コストの安い電池の大量生産、大量廃棄で頑張ってください。
 日本は、高効率ハイブリッドや液体燃料車、小型電気自動車、大型車両は水素自動車と使い分け、また世界のそれぞれの国に適したシステムを頑張って研究しています。
 最終的にどうなるのかは見えていませんが、すべての車両がBEV(電気自動車)になることはありえないと個人敵には思っています。





 
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