ペロシ下院議長宅襲撃事件から見える、アメリカの闇と分断

　ニューズウイーク日本語版
　https://www.newsweekjapan.jp/reizei/2022/11/post-1289.php
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　10月28日、米連邦議会下院のナンシー・ペロシ議長（民主）の自宅が襲撃されました。

　襲撃犯は、デビット・デパーペというカナダ出身の42歳の男で、ハワイを拠点とした「ヌーディスト団体」の活動家をしていました。
　2020年には大統領選結果への批判、その後は新型コロナウイルスのワクチンに関する陰謀論などを、SNSで熱心に投稿していました。
　「ヒトラー礼賛」、「LGBTQへの攻撃」、「カトリックやユダヤ教徒への攻撃」など、かなり過激な内容でしたが、報道では「典型的なトランプ派」とされています。

　常識で考えれば、多くの有権者はトランプ派に対する悪いイメージを抱くはずですが、世論調査などの動向では、トランプ派など共和党保守派の勢いは続いているようです。
　コアな保守派の間では、この事件に関しては、ポール・ペロシ氏は襲撃されたのではなく、泥酔して男娼と痴話喧嘩になって負傷と言う「陰謀論」が拡散されました。
　その後、「下院議長を銃撃せよ」といった書き込みも出回りました。　

　しかし共和党の主流派は、こうした憎悪を票にしようとしているようです。
　「置き去りにされた白人層」と言われる人々の激しい怒りが、共和党の集票マシンとなる。
　これに味を占めた共和党の曖昧な態度が、事態をより悪化させています。

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　米国って、日本人が思っている以上に田舎者です。
　未だに、ダーウインの進化論を信じない人が沢山いて、共和党の支持基盤になっています。

　参考：　米国で進化論を信じる人が過半数超え
　https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00059/072400117/

　キサス州のテッド・クル―ズ上院議員も「進化論は共産主義者が作ったウソだ。
　進化論については言及したくない」と述べている。
　ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事やフロリダ州のマルコ・ルビオ上院議員も慎重な態度を取っており、学校では両論を教えるべきとの立場だ。
　彼らはいずれも共和党の大統領候補に名乗りを挙げている。
　創造論を信じている有権者の票を失わないための策であり、創造論を否定していない人が相当数いる証拠でもある。

　このような、前近代的な思想を信じる人達は、科学的な考察ができずに、あやしい神秘主義に陥りがちです。
　そして、コロナワクチン陰謀論等に踊らされるのです。
　日本でも、ワクチンの賛否が問題になった時、あやしいワクチンによる人類撲滅陰謀論を公然と叫ぶ馬鹿な議員もいました。

　参考：「ワクチンは殺人兵器」　大物県議がのめりこんだ陰謀論
　https://www.asahi.com/articles/ASP4X625VP4MUTIL01X.html

　そして東京都でデモをくりかえす、頭の悪そうな迷惑おじさん、おばさん達も話題になりました。



　参考：　反ワクチン団体「神真都Ｑ会」、警察が動向注視…「闇の政府が支配」Ｑアノンの陰謀論拡散
　https://www.yomiuri.co.jp/national/20220508-OYT1T50019/

　つまり、こんな出どころの判らない偽情報に惑わされる馬鹿者が、日本にも沢山いると言うこと。
　ＳＮＳだけではなく、もっと広い視野で情報を集める事ができれば、こんなアホな行動は起こさないでしょう。