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電気料金なぜこんなに上がるの? [平和ボケ]

 NHK
 https://www3.nhk.or.jp/news/special/sakusakukeizai/20220128/467/
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 火力発電に使う燃料価格は常に変動しています。
 価格が急激に上がってそれがすぐ電気料金に反映してしまうと利用者にも電力会社の経営にもダメージを与えてしまいます。
 そこで、燃料価格の変化をならして電気料金にも反映させようと導入されたのが「燃料費調整制度」です。
 過去3か月間の天然ガスや石炭、石油の価格の平均を算定して、2か月後の電気料金に反映させる仕組みになっています。

 日本では発電量に占める火力発電の割合が2020年度実績で76%。
 全体のうち、石油などが6.3%、天然ガスが39%、石炭が31%となっています。

 特に天然ガスですが、ロシアがウクライナ国境周辺に軍の部隊を展開して欧米との軍事的な緊張が続いています。
 ロシアがヨーロッパ側に圧力をかけるために、既存のパイプラインでのガス供給量を絞り込んでいるので、ヨーロッパの天然ガスの買い取り価格が急騰しました。
 この影響により、アジアの市場でも価格が急上昇しています。

 参考:2022年2月23日, 00:28 ノルドストリーム2への独の決定で欧州向けガス価格は2000ユーロに メドベージェフ氏が警告
 https://sputniknews.jp/20220223/2000-10231489.html

 メドベージェフ副議長はツィッターに次のように記している。
 「オラフ・ショルツ独首相はガスパイプライン『ノルドストリーム2』の認定作業の停止を指示。まぁ、そういうことなら仕方ない。
 それでは、欧州市民がガス1000立方メートルに2000ユーロを支払うことになる新世界へようこそ、だ!」

 参考:西側のロシア製原油価格上限設定に対応し減産も検討=プーチン氏
 https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-oil-putin-idJPKBN2ST1E3

 プーチン大統領は訪問先のビシュケクで行った記者会見で「これまでも表明した通り、このような決定を行った国に供給しない」とし、「必要に応じて減産の可能性も検討する」と表明。
 ロシアは石油輸出国機構(OPEC)プラスに参加しているためこうした劇的な措置は可能性にすぎないとしながらも、「向こう数日以内に発令する大統領令で具体的な措置を示す」と述べた。

 西側諸国が合意したロシア産原油の取引価格上限は、現在のロシアの販売価格に対応しているため、ロシアの予算に対する懸念はないと指摘。
 世界的な原油産業が崩壊し、その後「壊滅的に」原油価格が上昇すると警告した。

 参考: OPECプラス 2020年以来の大規模減産決定 景気減速への懸念から
 https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-oil-putin-idJPKBN2ST1E3

 2022年10月6日 5時20分
 サウジアラビアなどのOPEC=石油輸出国機構にロシアなどの産油国が加わるOPECプラスは5日、世界的な景気減速への懸念から、11月以降の原油の生産量を1日あたり200万バレル減らすことを決めました。
 2020年以来の大規模な減産となります。
 OPECプラスは5日、今後の原油の生産量を決める会合をオーストリアのウィーンにあるOPECの本部で開きました。
 欧米の利上げによって世界的な景気減速への懸念が高まっていることから、来月以降の原油の生産量を1日あたり200万バレル減らすことを決めました。

 参考:プーチン大統領、サウジ皇太子と石油市場安定など協議
 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR30CLY0Q3A130C2000000/

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 世界の流れは、原油やLNGの減産へと傾いています。
 原因は、化石燃料依存による温暖化への懸念から、急激に脱炭素化へ舵を切った事に対する、原油産出国の反発意識もあるのではないかと思われます。
 ヨーロッパ(特にドイツ)主導での、行き過ぎた電気主導社会への行動と、ロシアのウクライナ進行が、世界の原油市場の価格高騰を招いたわけです。
 ウクライナ進行に至っては、やはりドイツのエネルギーのロシア依存が引き金となりました。
 (ドイツはノルドストリームにより、ウクライナのガスパイプラインの中間マージンを奪おうとしたこと)
 その後ヨーロッパは、ロシア製原油の価格高騰を嫌って、ロシア製原油価格に勝手に上限を設定し、ロシアを従わせようとしましたが、其の結果プーチンの怒りを増長させ、原油の減産となり、ますます世界の原油価格は上昇しました。
 今の世界中で起きている、穀物市場や原油市場、天然ガス市場の高騰は、全てヨーロッパとロシアの卑しい利権争い、領土争い、金への執着から起きているのです。

 そして日本は今こそ、過度な海外へのエネルギー依存や食料自給率の低下を止めない限り、先々で大変な状況になるのは目に見えています。
 今の電気代高騰は、政府でも、東京電力のせいでもない。
 我々日本人の平和ボケが原因です。

 




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