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ドイツ国民、EV購入に二の足 [電気自動車の闇]

 ウォールストリートジャーナル
 https://jp.wsj.com/articles/germans-think-twice-about-electric-vehicles-8bb902e5
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 ドイツ連邦自動車局(KBA)によると、完全電動のEVの今年1月の販売台数は、前年同月比13.2%減少した。

 ハイブリッド車の販売台数は同6.2%減だった。
 これに対し、ガソリン車の新車販売台数は3.5%増加し、ディーゼル車の販売台数の減少幅は1.2%と小幅にとどまった。

 ドイツ政府はEVとハイブリッド車の購入に対する補助金を削減した。
 ハイブリッド車よりもEVの販売台数が減少しているのは、EVの購入には補助金が大きく影響しているという証である。
 政府に言わせると、EVとハイブリッド車の大衆化が進んでいることは、消費者がこれらを受け入れていることを示しており、成熟が進んだ市場にもはや納税者による支援は必要ないという。

 西側諸国の政治家は、宣伝されているほど環境に配慮したものでないにもかかわらず、EVの販売を促進するために補助金を利用し、制度面で義務付けてきた。
 EVの環境負荷は、EVにエネルギーを供給する電力網と同程度にすぎない。
 特にドイツは、ロシアからの天然ガス輸入停止分を賄うため、石炭の利用を増やしている。
 さらにEVとそのバッテリーを使用する際には、コバルトや銅、リチウムの採掘に伴う環境面のコストが生じる。
 消費者がEVの購入を望むのであれば、そうすれば良いが、購入促進に補助金を必要とするのであれば、EVの魅力はいかほどだろうか。

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 日本人以外のジャーナリストでも、EVを無理やり普及させようとする一部の勢力に対して疑問を呈する人がいる様だ。
 ドイツでは、自国の利益だけのために、横車を押してEVを普及させようとしてきた。
 だが、流石にここにきて、これ以上は進められなくなったのだろう。

 ドイツは、EU各国と電力網を統合化することで、自然エネルギー重視の政策を進めてきた。
 ドイツが太陽光発電や風力発電での電力不足が発生した場合、フランスの原子力発電や近隣諸国の火力発電で作られた電力を買うことができたからだ。
 そして、電力が余った場合は、周辺国へ電気を売る。
 つまり、周辺国を電力のバッファとして使えたから、ドイツは環境先進国で居られたのだ。

 だが、ロシアのウクライナ進行により電力生産のための天然ガスが高騰したため、電力を買うことができなくなった。
 その上で、ノルドストリームが破綻し頼みの低価格なロシア産天然ガスも使えなくなった。
 ドイツ政府は一時的と言いながらも、環境負荷がとても高い「古い石炭発電設備」を再稼働している。
 この状況では、電気自動車の充電さえ不可能な事態になりかねないし、環境負荷もとても高いものになる。

 日本の高性能な石炭発電の技術であれば、相当に排出は抑制されるだろうが、彼の国には古いタイプの石炭発電施設しか無い。
 実際、石炭発電を行っている日本は、火力発電における発電電力量あたり SOx、NOx 排出量の国際比較でもかなり頑張っており、自然エネルギーによる発電を進めて環境先進国を自認するドイツより少ない。

 参考:日本の石炭火力発電所はクリーン
 https://www.jpower.co.jp/bs/karyoku/sekitan/sekitan_q02.html

 石炭発電の排出ガス比較.JPG

 参考:「日本は環境後進国だ」というデマを、日本人はなぜ信じてしまうのか
 https://president.jp/articles/-/42124?page=1

 ドイツでは、学校教育でも良きにつけ、悪きにつけ、「疑え!」ということを子供に教え込む。
 その背景には、「皆でヒトラーに騙されたから」というトラウマも潜むらしいが、これは少々怪しい。
 ドイツ人は「皆でヒトラーに騙された」のではなく、「皆でヒトラーを信じた」のではないか。
 ただ、今になっては、それでは決まりが悪いので、騙されたことになっている。
 そして、その件に関してはなぜか誰も疑わず、皆で信じる。





 
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