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「ネットゼロなど不可能だぜ」と主張する真っ当な論文① [マスコミを信じるな]

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 原題は「燃焼やエンジン燃焼の研究は終わりなのか?終わらせるべきなのか?」、著者はGautam Kalghatgi博士、英国を中心に燃焼・エンジン・燃料などを長年研究してきたリーダー的研究者。
 彼はこの専門の立場から、主に交通分野でのエネルギー問題を論じて、今世間で騒がれている「ネットゼロ」など当分は不可能だと断じている。

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 参考;「ネットゼロなど不可能だぜ」と主張する真っ当な論文②
 https://www.gepr.org/contents/20221223-01/

 2.2. 風力と太陽光発電のための環境負荷と資源必要量
 23300GWの風力発電設備を建設するのに必要な資源量を見積もっている。
 鉄:25億トン(2500×106 tons)
 コンクリート:120億トン(12000×106 tons)
 銅:0.7億トン(70×106 tons)← 2021年の世界の銅生産は0.21億トン
 グラスファイバー:1.63億トン(163×106 tons)
 プラスチック・アルミその他:2.20億トン(220×106 tons)
 そして、建設に必要なエネルギーも膨大な量が必要になる。

 いずれも、とんでもなく莫大な資源量である。
 元々、23300GWと言う規模がトンデモないわけだが(化石燃料の60%だけの代替で!)。
 注目すべきは、鉄やコンクリートの必要量の多さだろう。
 製鉄業や窯業はCO2多排出産業として、温暖化・脱炭素論者には目の敵にされる場合が多いけれども、彼らが当てにしている風力発電でさえも、これら「CO2多排出産業」に大きく依存している現実を深く嚙みしめるべきだ。

 これらが20〜25年後の寿命を迎えたときには、その廃棄やリサイクルが大きな問題になる。
 プラスチックの中にはリサイクル困難なものがあるし、太陽光パネルに含まれるカドミウム・銅・ガラスなどが深刻な環境汚染を招く心配もある。

 原子力や石炭発電が減り風力と太陽光が増えるに伴い、電力の安定供給には大きな問題が生じてくると著者は述べている。
 これも、別にこの著者特有の意見ではなく、心ある識者が繰り返し警告してきた事柄である。
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 本当に真っ当な計算と理論である。
 今、世界が向かっているEVシフトなど、あり得ないゴミなのが理解できるだろう。

 この論文はもっと先まであり、興味深い内容が語られている。
 日本のマスコミは、もっと先を読んで論理的な記事を書くべきだ。
 現代の情報の力は絶大だけに、間違った記事により世界を間違った方向へ向かわせる可能性があるからだ。


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