「EVは終わった」「ハイブリッドのひとり勝ち」という誤解…ニューヨーク在住記者が見た「アメリカEVの現実」 [マスコミを信じるな]
yahoo
https://news.yahoo.co.jp/articles/a9343383b827b148dc0d615e502d5ea216253812
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アメリカでのEV販売はいまなお好調で、昨年の2023年は、アメリカで”初めて”EV販売台数が年間100万台を超えた(日本は約8万8千台)。
アメリカではただ単に自動車メーカーとアナリストによる予想で「2023年にEVの販売はさらに伸びる」とされていたが、それほど伸びなかっただけの話にすぎない。
アメリカでは2022年と比べて2023年にEV販売台数が減ったわけではない。
多くの日本人は、自らの考えや願望を反映させるので「EVは終わった」と読み間違えるのだろう。
アメリカでハイブリッドは、市場の2%くらいのシェアで続いていた。
EVが出始めた頃から増え始め、現在は7%ほどだ。それまでなかなか伸び悩んでいた理由は、ハイブリッドの価格だった。
ガソリン車とハイブリッドが同グレードで同装備の車の場合、価格差はだいたい30万円くらいある。
「その先払いした30万円分がお得になるのは11年後です」となればどう考えるだろうか。
アメリカで年間1万キロくらいの自動車ユーザーにとっては、ハイブリッドは5年くらいではお得にならないどころか損になるのだ。
昨年アメリカでのEVの平均価格は約5万3000ドル(約800万円)だった。
中国政府の権力と資本の後押しによって、安いEVがメキシコで製造されるとなると、アメリカにあるEVに関連した日本の自動車メーカーも、太刀打ちできない価格になる。
中国製のモノも中国車も例外ではなく、モノが良ければアメリカ人は買う。
アメリカ人が反発するときは、自分たちの雇用に関わる場合だ。
このため、日本の自動車メーカーはアメリカに多くの工場を設置している。
EVはアメリカによる「日本車潰し」など勘違いも甚だしい。
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この記者さん、「”ハイブリッドのひとり勝ち”という誤解」という表題ですが、本文はなんだか違っていますね。
提灯記事でしかないこの内容、何が言いたいのか迷走状態です。
それはさておき、記事中に「日本人が温暖化防止の為にEVを買っている」と書いています。
初っ端から間違っていますね。
上記グラフでは、環境、非常用電源や、自宅充電なんてのが上位に来ていますが、複数回回答であれば増えてくる回答例です。
日本人の中で、環境を考えてEVを買うなんて人は、めったに居ません。
日本人で日本車を購入する人は現実的に、価格、ランニングコスト、乗りやすさ、使いやすさ、強いて言えばデザインやイメージ、これらを評価して買います。
日本人の中で、外国製輸入車やEVを買うユーザーも、環境を考えて買う人はほとんど居ないでしょう。
「自己顕示欲と単なる興味、イメージ、デザイン、ランニングコスト」が全てでしょう。
外車って外観は立派なのに、ディーゼルエンジン車を買う人が多いのも事実です。
日本では、経由が安いし燃費も良いですから。
それに引き換え、米国の購入者がドライな判断をして自動車を買うとする記事内容は、私も同意できます。
でも、価格の安さだけでは、継続して販売量の維持は不可能です。
米国内では、コンシュマーリポートに代表されるような、初期品質が最も重要視されるからです。
過去、韓国車が米国内でデビューした時、価格は日本製自動車の中古車くらいの価格でした。
ところが、品質が良くなかったので、その後には全く売れなくなりました。
その後韓国車は製品を改良し、今は販売量も日本車に匹敵するほどになりました。
品質を向上させ、なお維持するのには、とてもコストがかかります。
中国のEVメーカーは、まだそんなところまでは至っていませんので、価格を安くすることができます。
しかし販売量をこのまま維持できるのかは、大変に疑問です。
最後にもう一つ指摘させていただくと、この記者さんは、自動車のエンジンやモーターの特性を理解できていません。
モーターのトルクは、立ち上がり事が最大ですから、街中の走行に向いています。
しかし回転数が上昇すると急激にトルクを失うので、高速走行には向きません。
モーターのエンジンにない利点は、エネルギー回収が可能で、航続距離や燃費(電費)を伸ばすことが可能です。
その両方のメリットを可能にしたのが、ハイブリッド車なのです。
※発進時にトルクの高いモーター、高速連続走行時にトルクの高いエンジンを使える。
そしてエネルギー回収も可能と、ある意味理想的な特性。
米国人は日本人より比較的長い距離を一定で走る事が多く、燃料費(電気料金)が同一であれば、石炭発電で走るEVよりハイブリッド車の方がより効率的なのです。
記事には米国の平均走行距離は1万キロくらいとして計算されていますが、根本から間違っていますね。
ニューヨークの様な一部の都会での走行距離は日本と変わらないかもしれませんが、米国は広い事を忘れていますね。
ニューヨークと言う狭い都市だけしか見ていないんでしょう、アメリカ中を見て回っての感想や記事ならそれなりに説得力ありますが、そのレベルでアメリカ全体を語るのは無理というものです。
ちょっと郊外に行くと、職場まで片道で100㎞くらいを通勤するのは普通だったりしますよ。
参考;日本人と比べてアメリカ人の年間走行距離は驚きの8倍!
https://www.ancar.jp/channel/1675/
米国内でEVの販売が減速し始めたのは、価格が下がらない事もありますが、何よりEVが噂ほど良いものでないと米国人が気がつつき始めたからです。
この事実は米国の辺境都市まで知れ渡り、お祭りのような「EVシフト」は終焉を迎えるでしょう。
代表されるテスラの時価総額も、将来性が見えなくなれば投資が逃げ出し、どんどん下がっていくでしょう。
既に株主はテスラを見切って、トヨタ製ハイブリッドに注目し始めています。
参考:アメリカでEV販売失速、トヨタのHVがテスラのEVを逆転…値段手頃で燃費いいHVが見直される
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20240303-OYT1T50101/
最後に、「EVはアメリカによる”日本車潰し”など勘違いも甚だしい」とありますが、だれもそんな事は言っていませんよ。
それは欧州の戦略のことで、米国は関係ないでしょう。
それに、トヨタ車の欧州輸入制限の為の「EVシフト」は事実です。
参考:EUが2035年案で露骨なHEV潰し トヨタは窮地に陥るか
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/05854/
この記者さん、提灯記事も良いですけれど、もっとよく物事を考えてから記事を書いてください。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a9343383b827b148dc0d615e502d5ea216253812
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アメリカでのEV販売はいまなお好調で、昨年の2023年は、アメリカで”初めて”EV販売台数が年間100万台を超えた(日本は約8万8千台)。
アメリカではただ単に自動車メーカーとアナリストによる予想で「2023年にEVの販売はさらに伸びる」とされていたが、それほど伸びなかっただけの話にすぎない。
アメリカでは2022年と比べて2023年にEV販売台数が減ったわけではない。
多くの日本人は、自らの考えや願望を反映させるので「EVは終わった」と読み間違えるのだろう。
アメリカでハイブリッドは、市場の2%くらいのシェアで続いていた。
EVが出始めた頃から増え始め、現在は7%ほどだ。それまでなかなか伸び悩んでいた理由は、ハイブリッドの価格だった。
ガソリン車とハイブリッドが同グレードで同装備の車の場合、価格差はだいたい30万円くらいある。
「その先払いした30万円分がお得になるのは11年後です」となればどう考えるだろうか。
アメリカで年間1万キロくらいの自動車ユーザーにとっては、ハイブリッドは5年くらいではお得にならないどころか損になるのだ。
昨年アメリカでのEVの平均価格は約5万3000ドル(約800万円)だった。
中国政府の権力と資本の後押しによって、安いEVがメキシコで製造されるとなると、アメリカにあるEVに関連した日本の自動車メーカーも、太刀打ちできない価格になる。
中国製のモノも中国車も例外ではなく、モノが良ければアメリカ人は買う。
アメリカ人が反発するときは、自分たちの雇用に関わる場合だ。
このため、日本の自動車メーカーはアメリカに多くの工場を設置している。
EVはアメリカによる「日本車潰し」など勘違いも甚だしい。
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この記者さん、「”ハイブリッドのひとり勝ち”という誤解」という表題ですが、本文はなんだか違っていますね。
提灯記事でしかないこの内容、何が言いたいのか迷走状態です。
それはさておき、記事中に「日本人が温暖化防止の為にEVを買っている」と書いています。
初っ端から間違っていますね。
上記グラフでは、環境、非常用電源や、自宅充電なんてのが上位に来ていますが、複数回回答であれば増えてくる回答例です。
日本人の中で、環境を考えてEVを買うなんて人は、めったに居ません。
日本人で日本車を購入する人は現実的に、価格、ランニングコスト、乗りやすさ、使いやすさ、強いて言えばデザインやイメージ、これらを評価して買います。
日本人の中で、外国製輸入車やEVを買うユーザーも、環境を考えて買う人はほとんど居ないでしょう。
「自己顕示欲と単なる興味、イメージ、デザイン、ランニングコスト」が全てでしょう。
外車って外観は立派なのに、ディーゼルエンジン車を買う人が多いのも事実です。
日本では、経由が安いし燃費も良いですから。
それに引き換え、米国の購入者がドライな判断をして自動車を買うとする記事内容は、私も同意できます。
でも、価格の安さだけでは、継続して販売量の維持は不可能です。
米国内では、コンシュマーリポートに代表されるような、初期品質が最も重要視されるからです。
過去、韓国車が米国内でデビューした時、価格は日本製自動車の中古車くらいの価格でした。
ところが、品質が良くなかったので、その後には全く売れなくなりました。
その後韓国車は製品を改良し、今は販売量も日本車に匹敵するほどになりました。
品質を向上させ、なお維持するのには、とてもコストがかかります。
中国のEVメーカーは、まだそんなところまでは至っていませんので、価格を安くすることができます。
しかし販売量をこのまま維持できるのかは、大変に疑問です。
最後にもう一つ指摘させていただくと、この記者さんは、自動車のエンジンやモーターの特性を理解できていません。
モーターのトルクは、立ち上がり事が最大ですから、街中の走行に向いています。
しかし回転数が上昇すると急激にトルクを失うので、高速走行には向きません。
モーターのエンジンにない利点は、エネルギー回収が可能で、航続距離や燃費(電費)を伸ばすことが可能です。
その両方のメリットを可能にしたのが、ハイブリッド車なのです。
※発進時にトルクの高いモーター、高速連続走行時にトルクの高いエンジンを使える。
そしてエネルギー回収も可能と、ある意味理想的な特性。
米国人は日本人より比較的長い距離を一定で走る事が多く、燃料費(電気料金)が同一であれば、石炭発電で走るEVよりハイブリッド車の方がより効率的なのです。
記事には米国の平均走行距離は1万キロくらいとして計算されていますが、根本から間違っていますね。
ニューヨークの様な一部の都会での走行距離は日本と変わらないかもしれませんが、米国は広い事を忘れていますね。
ニューヨークと言う狭い都市だけしか見ていないんでしょう、アメリカ中を見て回っての感想や記事ならそれなりに説得力ありますが、そのレベルでアメリカ全体を語るのは無理というものです。
ちょっと郊外に行くと、職場まで片道で100㎞くらいを通勤するのは普通だったりしますよ。
参考;日本人と比べてアメリカ人の年間走行距離は驚きの8倍!
https://www.ancar.jp/channel/1675/
米国内でEVの販売が減速し始めたのは、価格が下がらない事もありますが、何よりEVが噂ほど良いものでないと米国人が気がつつき始めたからです。
この事実は米国の辺境都市まで知れ渡り、お祭りのような「EVシフト」は終焉を迎えるでしょう。
代表されるテスラの時価総額も、将来性が見えなくなれば投資が逃げ出し、どんどん下がっていくでしょう。
既に株主はテスラを見切って、トヨタ製ハイブリッドに注目し始めています。
参考:アメリカでEV販売失速、トヨタのHVがテスラのEVを逆転…値段手頃で燃費いいHVが見直される
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20240303-OYT1T50101/
最後に、「EVはアメリカによる”日本車潰し”など勘違いも甚だしい」とありますが、だれもそんな事は言っていませんよ。
それは欧州の戦略のことで、米国は関係ないでしょう。
それに、トヨタ車の欧州輸入制限の為の「EVシフト」は事実です。
参考:EUが2035年案で露骨なHEV潰し トヨタは窮地に陥るか
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/05854/
この記者さん、提灯記事も良いですけれど、もっとよく物事を考えてから記事を書いてください。